ホリエモンと餃子店の問題を考えてみる
少し前の話になりますが、ホリエモンことと堀江貴文氏が餃子店の店主とマスクでもめて炎上したという話題がありました。
その問題を判定する上で最も重要なことは正しい情報を得ることだと思います。
ホリエモン餃子問題では、2つのソースがあります。
事の発端となったホリエモン氏のフェイスブックと餃子店のインタビューです。
この二つを見比べると大きな違いが見えてきます。
ホリエモン一行が餃子店に入り、内1名がマスクをしていなかった。
店員が入店を断ったところ、堀江氏が反論。
もめごとを察しした店主が、そちらに向かった。
ここで発した一言が、それぞれで違います。
堀江氏のFB:「ホリエモンか?」
餃子店の店主:「堀江さん?」
この違いはかなり大きいと思います。
有名人というのは、まったく他人であるにも関わらず、テレビで見ているため、身近な存在のような気がします。
野球選手を呼び捨てにしているなどは、その典型とも言えます。
西武時代の松坂大輔選手がキャンプの見学に来た小学生に「〇〇選手」と呼ぶことを教えていました。
目上のプロ野球選手を呼び捨てにするなど、普通では考えられない話ですが、家では父親が呼び捨てにし、テレビでも同様で見慣れていると錯覚するように思います。
ホリエモン餃子店トラブルでも、対面の一言で気持ちが大きく動いた可能性があります。
もし「ホリエモンか?」と初対面にも関わらず、呼び捨てにされていたのであれば、失礼な話です。
フェイスブックの内容から、少なくとも堀江氏は、そのように聞こえたのだと思います。
そして「堀江は関係ないだろ!」と切れた発言があったとインタビューには書かれています。
メディアとしては、叩きやすいホリエモン氏を悪者にしたいわけですので、インタビューの内容が少々変わっていたとしてもおかしなことではありません。
また、あれだけテレビに出ている人ですし、年齢的に下であれば、ホリエモンと呼ぶことも理解できます。
その場所にいたわけではありませんので、その真実は分かりませんが、その後、追い返したなどという内容から、店内の状況は最悪だったことは間違いないでしょう。
これだけであれば、大きな問題にはならなかったのですが、腹いせに堀江氏がフェイスブックに書き込み、それに賛同する人たちが餃子店を攻撃したことで大きな事件となったわけです。
メディアは叩きやすいホリエモンを攻撃し、堀江氏の発言に影響を受けた人は、攻撃しやすい餃子店を狙ったわけです。
お互いに弱いものイジメをしたことが、このトラブルを悲惨なものにしたのでしょう。
その後、餃子店は休業し、クラウドファインディングで大金を得たようですが、復活させることは金銭的な問題ではなく、難しいでしょうし、いつ同じような攻撃をするネット民が現れるかと思えば、商売に集中することはできないでしょう。
韓国では芸能人イジメで自殺まで追い込むことが多くありましたが、最近は日本でも同じようなことが行われています。
今どきのインターネットは匿名ではないことは常識的なことですが、人間としての理性を忘れることなく、人間らしく生きていきたいものです。