元外資系マーケッターが語る戦略的マーケティング

元外資系マーケッター金泉勇次のブログ。中小企業、個人事業主、副業の学生や主婦までをサポートするビジネス・マーケティング・アドバイザーです。

オリンピックは中止ではなく再延期がベスト

以前、オリンピックは強硬開催すべきとの記事を書いたが、あれから4か月、状況が変わってきた。

大きな違いは、感染者の増減ではなく、中国の状況です。

ご存じの通り、冬季オリンピックが来年初めに中国で開催されます。

夏は日本、冬は中国でオリンピックが行われるわけですから、日本がダメで中国が成功となれば、民主主義の敗北ともいえる状況です。

そのためオリンピックは強硬開催とすべきと思っていました。

それから4か月、大きく変わったのは、中国の人権問題です。

ウイグルの問題は、世界に拡散されています。

また、香港の強制統治も驚くほど進んでいます。

台湾や尖閣での挑発行為はエスカレートとするばかりです。

この状況に対して、中国オリンピックのボイコットなどという人たちまで現れています。

もちろん、どこまで現実的な話なのか分かりませんが、冷戦時には日本も参加しないオリンピックがあったことはご存じでしょう。

今は、米中の冷戦といっても良い段階に入っています。

もしこの可能性で話が進んだ場合にどうなるでしょうか?

日本のオリンピックは中止ではなく、再延期します。2022のオリンピックです。

その次のオリンピックは、その2年後ですので、オリンピックが連続することはありませんので、あり得ない話でもないでしょう。

政治家の皆さんは、コロナとオリンピックでお友達企業にジャブジャブとお金を流す未曾有のバルブが続くのですから、再延期には大賛成だと思います。

しかし、中国から見ると立場が逆転します。

中国の冬季オリンピックの後に日本のオリンピックとなるわけです。

今は、日本の開催状況を見てから、自国のオリンピックを開催すればよかった中国が、自国のオリンピックを見せてから、相手のオリンピックが開催されるという順番に変わります。

これは全く違う見方をしなければならなくなります。

感染対策や受け入れ態勢、感染者の処置など、最上級の体制を用意するなど、最善を尽くしても評価されることはありません。

さらに中国オリンピックを欧米諸国がボイコットし、そのあとの日本のオリンピックが大盛況となれば、それこそ中国のメンツは丸つぶれとなります。

当然の報復として、中国オリンピックをボイコットすれば、日本オリンピックを中国がボイコットしてくるでしょう。

その時、どちらにつくのかという踏み絵をどの国も踏まなければならなくなります。

さあ、そうなるとそのオリンピック後に何が起きるでしょうか?

タイトルにベストと書きましたが、本質的にはベストではありません。

米中の冷戦のはずは、日中の開戦になることは明らかですし、そうなると米軍の支援があるとは言い切れません。

メンツをつぶしたのは、アメリカではなく日本ということになりますので、当然のことです。

ベストな開戦は、日中ではなく、中国と台湾で始まり、米国&日本は連合軍として参加し、戦勝国になることが最良でしょう。

しかし、日本は隣国ということもあり、それなりの攻撃を受ける覚悟が必要にはなります。

仮にその戦争に勝ったとしても、米国からの支配は変わりませんので、日本人にとっては大きな違いはないでしょうけど(笑)