パレートの法則に見る現実的な解
パレートの法則はご存じだろうか?
世の中は8:2で成り立っているという法則である。
蟻の大群を見ていると全ての蟻が働いているように見えるが、
実は20%の蟻は遊んでいるらしい。
残りの80%が必死に頑張っているが、
20%が遊んでいるとは気づかない。
仮にこの遊んでいる20%を別の場所に移すと
働いていたはずの80%の中から、
20%がサボりだすのだそうだ。
なんとも不思議なことである。
これは人間の世界にも当てはまるらしく、
もちろん、ビジネスの世界でも同様で
特に営業ではよく使われる数字である。
営業マンの上位20%が80%の利益を出す。
業種や業態によって違いはあるが、
おおむねこのような数字に近づく。
逆に下位20%も存在していることも事実であり、
その営業マンの成績が悪いことは言うまでもない。
上位20%、下位20%、中間の60%となる。
私は、上位20%の上位20%と
下位20%の下位20%も追加して、
合計で5段階で考える。
つまり、
最上位4%、上位16%、60%、下位16%、最下位4%
となる。
学生時代のことを考えると納得できるかと思う。
30人超のクラスが3つあると100人ほどとなるが、
ずば抜けて優秀だと思う生徒が4人ほどいただろう。
偏差値が70を超えて、測定不応というような人たちである。
その下に偏差値65以上の上位層が入り、
それ以降は、変動のある中間層になる。
私立の学校であれば、最下位4%は教室にいない可能性もある。
公立校でも、いないことが多く、いても稀である。
言うなれば、クズ中のクズで存在しない方が良い人間である。
ご想像の通り、人を傷つける犯罪者のこと。
4%となれば、クズ中のクズだけでは足りない。
いわいる勉強ができない人、やる気がない人、
人の邪魔をする人、周りの迷惑になる人など、
存在しない方が世の中のためになる人などが入る。
下の人間のことを考えても意味が無いので、
下位16%までを考えてほしい。
私は最上位4%への逆転はできないと思っている。
例えば中年の平凡なサラリーマンが、
トヨタの社長を目指すと言えば、
現実不可能な目標に馬鹿だと思うことだろう。
しかしながら、トヨタの社長になる人は、最上位4%の人である。
下位96%の人間がトヨタの社長になることはできない。
どれも、不可能である。
そんなことはない、トヨタは無理でもメルカリならと
夢を見ているのであれば、それは不可能だと断言する。
それならば、総理大臣はどうか?
それも無理だ。
総理どころか、市区町村の長でも無理だろう。
こんな話をすると夢がないと思われるかもしれないが、
それが現実である。
甲子園に行ったこともなく、高校野球をしたこともない人が
プロ野球選手になると言ったら笑うだろう。
他のスポーツで実績があるのであれば、
不可能だとは思わないが、無いのであれば無理だ。
プレ野球の話をすると誰もが納得するが、
ビジネスや一儲けなどいうと夢を見る。
10代で上位4%に入れなかった人間が
中年になって、上位4%に入ることはできない。
ならば、上位16%にはなれるだろうか?
それならば、可能性は十分にある。
上位16%と中間の60%には大きな差があるわけでない。
先ほどの学生時代を考えれば、
偏差値65を超えることは不可能ではない。
だが、学生時代の勉強を例にすれば、
その数字が容易ではないことは理解しているだろう。
偏差値60くらいまでは頑張れば届く、
得意の1教科だけなら、偏差値65も難しくないが、
合計で65を超えるとなるとちょっとの努力では足りない。
上位16%に入るということは、そういうことである。
どこまでを目指すか、どこが自分の居場所か、
ある程度の年齢になれば、それを知る時がくる。
その時になっても理解できないようでは、
周りが迷惑することになる。
中間の人間が最上位4%になることはできないと書いたが、
最下位4%に入る(または限りなく近づく)ことは難しくない。
今から、部屋にこもり、周りの迷惑を考えず、
ボケーっと過ごせば容易にその世界に到達する。