元外資系マーケッターが語る戦略的マーケティング

元外資系マーケッター金泉勇次のブログ。中小企業、個人事業主、副業の学生や主婦までをサポートするビジネス・マーケティング・アドバイザーです。

その商品が売れない理由を私は知っている

初心者ビジネスマンが誤解すること

それは、

「品質が悪いので売れません」

「競合製品の方が優れています」

「この商品は売れません」

などと言う。

このような言動に一理あるなどと思うのであれば、

あまりにも未熟としか言いようが無い。

私が在籍していた外資系企業では、

日本に参入した当初は、爆発的に売れた。

営業マンが足りず、

客先で製品の説明ができない。

SEはさらに不足し、

導入スタッフはスキルが不足。

営業しなくても問い合わせが殺到し、

正に営業せずに商品が売れる状態である。

残念ながら私が経験したことではない。

もう、20年以上前の話である。

こんな商品があれば、営業は必要ない。

営業が営業として雇われたということは、

このように商品が勝手に売れる状況では無いということ。

冒頭で説明したような、

売れない理由を言うだけの営業マンは必要ない。

そのままでは売れないから、営業マンが必要なのだ。

そういった営業マンは、何を勘違いしているか?

それは、自分を中心に考えているだけである。

営業は自分とお客とサポートによって成り立っている。

自分がどれだけ優れた商品を持っていても、

必要としない人には、どんなに安くても売れない。

無料でも貰ってくれない。

それが事実である。

私もマーケッターになった当初は、

大きな誤解をしていた。

「おまけを付ければ買ってくれる」

これは完全な間違いでは無いが、

それが過剰になっても売り上げは伸びない。

逆に足元を見られて、おまけ無しでは買わなくなる。

今の情報商材マーケットと同じ状況である。

私が10年近く前に仕掛けたキャンペーンでは、

大型商品を買うと小型商品が無料になるというものだった。

まったく、効果が無かった。

今、考えれば当然のことである。

大型商品を買った人が、なぜ小型商品を必要とするのか?

もちろん用途の違う使い方や、

別の場所などで使うことができるが、

その需要は少ない。

多くのお客様は私のキャンペーンを

メリットと感じて貰えなかった。

営業の基本はお客様の課題を解決すること、

そのための商品であり、そのためのサポートであり、

そのための営業マンである。

売れないと一言でいって、それには様々な理由がある。

私は入れ替わりの激しい外資系企業で

多くの営業マンを見てきたが、

優秀な営業マンはお客様の課題を理解し、

売れるポイントを探してくる。

無能な営業マンは、売れない理由を考えてくる。

下手をすると評論家になっている。

無能な人間に時間を費やすことは無駄だが、

そういった未熟な人を救うことも

マーケティングのミッションであるように思う。